国立民族学博物館 エントランス2F

国立民族学博物館 エントランス2F

大阪の万博記念公園内にある国立民族学博物館の、エントランスの正面階段を上がった2階付近。
吹き抜けのために真っ直ぐな通路が分断されたというより、意図的に素通りさせずに中央パティオ(中庭)の延長空間を意識させる意匠のように感じられます。
イギリスの風景画家・ターナーの言葉だったかどうかは定かではありませんが、「光は水のように流れていく」ように、中庭から流れ込んだ午後の光が、室内を漂い巡りながらやがて静かにその先の暗がりに消えていきます。

膨大な情報量と共に圧倒的な生々しさと色彩に溢れる展示室を抜けて、無機質で無修飾な空間とそこに漂う穏やかな光に、ふと安堵したエモーショナルな時間でした。