曼荼羅的図形

曼荼羅的図形

展示会場で、校外学習の高校の学生さんが CLIP STUDIO PAINTを使って絵を描いているという話から、少しだけデジタルのお話をしました。
モニターとキャンバスこそ全然異なるフィールドですが、クリエイティブ(「絵を描くことが好き!」)という共通世界で、いつか思い出してくれればと思います。

地面の曼荼羅のような同心円の模様の下図は、デジタルツールであるアドビのイラレを使って作成しています。
イラレ上で描いた図形は数値入力で簡単に3D化できますので、構想段階での空間パースのイメージや微調整に役立ちます。

地面に曼荼羅的図形を描くというこの発想は、結縁灌頂で使われる敷曼荼羅が端緒になっています。
懸曼荼羅とは違い平面に敷かれる曼荼羅の存在を驚きを持って知ったのは、1983年の「弘法大師と密教美術展」開催の時です。
それ以来、パソコンの普及を契機にして、曼荼羅的図形は円満で満ち足りた空間表現の一つになっています。